ホームラン狙いの営業活動 | 大口案件ばかりを狙うデメリット

如何なる会社組織においても、セールスマン(営業マン)に望むことはコンスタントに高い業績を残すことであって、いつ打てるか分からないまぐれのホームランではありません。

しかし、過去の話とはなりますが、私の顧客のなかに”セールス(営業)はノルマが全てなのだから、月初から中旬はサボり、月末や期末に帳尻を合わせることができれば過程はどうでもいい”という方がいらしゃいました。

ご本人曰く”帳尻合わせのセールス(営業)”と仰っておりましたが、私は初めてその話を伺ったとき、とても衝撃を受けました。

私もセールスの仕事をするようになって長いので、外回り中にサボる方を良く見てきましたが、”まだ達成していないノルマを先にサボった上で達成している”ということに驚いたのを覚えております。それだけの能力があるのであれば、当時もっと欲を持てば大成功できたはずでした。『なんて勿体ないのだろう』という印象を持ったのを今でも覚えています。

しかし、この方はおよそ3年半後に『全くノルマを達成することができなくなってしまい、肩身の狭い思いをしている』とご相談にきました。

ご相談の内容は『景気が悪くなってきたせいか、以前と同じように営業活動をしているのに思うような成果が上がらなくなってきた。どうしたら良いのか?今までサボることによってモチベーションを保ってきたのにノルマを達成できていないのでサボることができなくなった。上司や同僚の目が気になるようになってしまった。』というものでした。

このご相談に対して、私は一度彼のセールスについて徹底的に聴取し、”サボってきたことは悪いことではない”こと”大口案件ばかりを狙ってきたためにセールスのフォームが崩れている”こと、”市場とは生き物のように変化していくこと”を指摘しました。

前半戦、中盤まで後ろに控えていて後半戦の終盤で逆転フォームランを放つ。周囲からは”とてもカッコいい”と評価されますし、ノルマを達成し続けている以上はご本人もその手法に自信を持っていたはずです。

後輩の方々からも尊敬されていたので、とても心地よいセールスマン人生を送っていたはずです。

私にご相談いただいてからは、セールスの基礎から徹底的にトレーニングを繰り返し、今流行りのフォームへチェンジさせた結果、その半年後に今までと全く違った”ホームランを打てるアベレージヒッター”へと変貌しました。

毎年ノルマを軽く達成できるセールマンになり、収入もアップし、家庭での地位も元に戻ったとご報告のお電話をいただきました。

セールスマン(営業マン)であれば、誰しも大口案件に憧れるはずですが、かといって小さな案件をないがしろにすることはいけない事です。彼の以前の考え方であれば、ノルマ達成のためには積み重ねる必要のある”小さな案件”は眼中に入ることなく大きな案件ばかりを狙うことになります。

大口案件ばかり狙うセールス(営業)フォームは前半戦、中盤戦に関しては危機を感じることはありませんが、月末、期末が近づいてくれば焦りを感じ、より大きな案件ばかりを追うようになります。

結果として『この大口案件さえ決まれば…』という感情から大振りを繰り返して、打率が低くなり”空振りを繰り返す日々”を過ごすことになるのです。

”結果がすべて”という言葉がありますが、それはあくまでも建前です。良い結果を出し続けるためには、絶対に日々の積み重ね(過程)を大切にする必要があります。

ですから、いつの時代でも結果が出なくなったときは”外部的な要因”だけではなく、”内部的な要因(過程)”にも目を向けるようにしてください。

私共でよろしければ、いつでもご相談ください。

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