サイコパスとは良心や善意を持たない方を意味します。
他人に良く見られたいという気持ちや他人を思いやる気持ちがないため、罪悪感という概念がありません。
彼らはルールを破ることに対し罪悪感を感じないことに加えて、どんな悪いものだろうが高いものだろうが売ることに対して抵抗感を抱くことがありません。
【セールスの罪悪感】でも記述しているとおり、ルールを破ることや他人に物を売り込むことに対して罪悪感を抱くことが多い日本人にとっては、ごく稀な存在であり、一種の特殊体質と言えます。
他人のパーソナルスペースにガツガツ入っていくこともできるため、営業職に就けばほぼ確実に好成績をあげることができるでしょう。
少し話がそれますが、私がセールスを始めたばかりの頃は何を差し置いても”今数字を上げること”が一番重要と考えていたので、当時自分が所属していた会社のトップセールスに憧れをいだいたことがありました。
誰からも一目置かれおり、私も何か学ばせてもらおうと食事に誘ったり、休日も一緒に遊びに行ったものです。
しかし、そのトップセールスはその後、一般的なレベルのトップセールスのままでスーパートップセールスにはなれませんでした。
理由は明白です。
ルールを破れば、それを隠すための工作をしなければなりません。
顧客の意向を無視したセールスは自発的な紹介を生むことはありません。セールスマンとしての作業の質を鍛えることなく、トップセールスになった方は自動的な見込み客製造ルートを作れません。
つまり、一流になることはできても、超一流にはなれないということです。
私はサイコパスな方達を蔑むつもりは一切ありません。
なぜなら、かつては私自身も同僚からサイコパスじゃない?と言われるほどおかしなことをやっていたからです。サイコパスであることは一つの才能です。
先天的なサイコパスであれば良いと思いますが、成果が上がらないからといって後天的なサイコパスになってはいけません。セールスは青天井ですから、自ら成長に蓋をすることは勿体ないことなのです。
トップセールスになれば案件が段違いに増加するため、自ずとルールぎりぎりの処理となることが増えます。しかし、その一線を越えることがどれだけ重いことなのかご考慮ください。
皮肉なことに、”他人の気持ちが分からない”というサイコパス最大の強みであり弱みが、超一流への道を閉ざす原因となるのです。