若いときに遊んでおく | 20代30代における仕事以外の時間の使い方

突然ですが、親御様や会社の上司に『若いときに遊んでおけ』と言われたことはありませんか?

若いときに遊ぶことによって何が得られるのでしょうか?結論から言うなれば、”お金がないときに遊ぶこと”、”社会的、私的に責任がないときに遊ぶこと”に意味があります。

私自身、若手のセールスマンの皆さまから、『今、遊んでおくべきだという助言についてどう思いますか?また、遊ぶとは具体的にどんなことなのでしょうか?』というご質問をいただくことがあります。

正直な話、回答には少し困っております。

数十年前のように経済が成長しているときならば、考えるまでもないでしょう。余程のことがない限り一生食いっぱぐれがないうえ、何も成果を出さずとも賃金が年功序列で上がっていく時代ならば好き勝手に散財してもどうにかなっていました。

年功序列が色濃い時代であれば、そもそも若いときに稼げる僅な賃金など貯めてもしょうがないと考える方が多かったのかもしれません。

この”若いときに遊んでおけ”というのは、景気が良く、年功序列が色濃い時代にできた格言です。

そうなれば、若いときに遊んでおけという助言は今の時代にそぐわないのでしょうか?

ここまで記述しておきながら、私の持論からは”若いときに遊ぶべきということは正しい“という回答をさせていただいております。
理由やメリットは後述致しますが、遊ぶ必要があるというのはあくまでも”自分のため”です。友達や同僚の憂さ晴らしや仲良しごっこのためではありません。

以前から発信をさせていただいているとおり、セールスに限らずビジネスというものにおいて成功を掴むためには、長い時間を費やすことによって得られる”作業の質の高さ”や”経験値”がとても重要です。どんな仕事もスポーツも毎日の積み重ねに勝るものはありません。

一つの仕事に時間を使えば使うほどスペシャリストになれる可能性が高くなりますが、しかしその反面としてスペシャリストになるということ=他の事には時間を使わなくなっていくことになります。人間には知識欲や飽きというものを持つ生き物ですから、大半の方は一生ひとつのことだけをやっているとストレスを感じます。

スペシャリストになり社会や組織に貢献することはご立派ですが、一生を誰かのため機械のようにご自身を犠牲にするだけでは勿体ないです。何よりも人生というものは何がどうなるか分からない生き物のようで、もしも仮に1つの仕事を極めたとしてもその仕事が出来なくなったら手詰まりになるリスクを秘めているのではないでしょうか。

色々な世界をみた上で、ご自身の役割や実績を把握することができれば、また違った視点から社会を視ることができますし、新たな発見もあるかも知れません。

しかしそれができるのは、仕事の合間や休日といった、わずかな時間でそれができるのは賃金や委託料が発生する仕事ではなく、”遊びの中”です。

“騙されない人間になるため”、”視野を広げるため”、”人との出会いのため”、”理性を鍛えるため”…
遊ぶことは仕事だけでなく人生を充実させるためにとても大切なことです。遊ぶことでしか身に付かない能力だって多々あります。

ただし、大きく分けて”やっておくべき遊び”と”やってはいけない、もしくはやっても意味がない遊び”というものがありますので、遊ぶこと=手放しで正解!!というわけではありません。

仕事でたっぷり時間を拘束され、更に自由時間の遊び方まで制限されるのか…と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、ビジネスマンとはそういうものです。

1から10まで考えて遊んでくださいとは言いませんが、ぜひ自分を成長させるための遊び方をしてください。

では、具体的にはどのような遊び方が良いのでしょうか?
バレたら手が後ろに回るような遊びは当然御法度としても、良い遊び方については記述が難しいものです。

面白いことに、人間が一番成長する時間とは皆さまが日頃ビジネスでご経験されているとおり、社会や企業、法律で定められたルールのギリギリ内側を歩いているときです。
『あぁ、ここまでならやっていいんだ』、『私たちが縛られているルールにはこういう抜け道があるんだ』…これらを分かっているのか分かっていないのかで仕事における作業の質、延いては対応するお客様の満足度に大きな違いが出ます。遊びだって同じ様にギリギリの遊びが一番楽しくて人を成長させます。

仕事でも遊びでも安全牌を選ぶことは”悪”ではありませんが、少し冒険をしてはいかがでしょうか。
公私ともに責任を背負った50代60代のビジネスマンになってからでは出来ない冒険があるはずです。

私の個人的な考え方とはなりますが、”若いときに遊んでおくべきだ”という格言は”色々な物を背負う前に、ルール違反ぎりぎりの経験を積んでおくべきだ“と言い換えることができます。

私の立場上、これ以上の具体案はここで記述できないのが歯痒いところではありますが、是非とも色々なものを背負い込む前に”ルールの枠ぎりぎりの遊び”をしてください。

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