仕事と家事育児どっちが大変なのか? | 仕事のほうが大変なのか?家事育児のほうが大変なのか?

私はビジネスマンであるまえに一人の人間です。

独り暮らしが長かったので家事の経験もあります。飲食店のキッチンでアルバイトを経験していたこともあります。


僭越ながら続けて私の話になってしまい恐縮ですが、私自身は昼間にどんなに大きな仕事を獲得したとしても、家に帰れば部屋やお風呂、トイレの掃除や子供の遊び相手や話し相手を勤めます。

家内の体調が悪ければキッチンに立つこともありますし、休日は家内に楽をさせてリフレッシュしてもらえるよう、遊びに連れていったり食事を用意するという”家族サービス”を欠かさないようにしています。

そんな話をセールスの講師として出向いた顧問先で話していたある時、『仕事と家事育児ってどっちが大変だと思いますか?』と尋ねられたことがありました。
私はすかさず『大変なのは間違いなく仕事です。』と返答したところ、話の相手はその理由を知りたいと私に詰め寄りました。

どうやら、その方は前日に奥様と”仕事と家事育児はどっちか大変なのか?”という話題で口論をしたとのことで、私の考えを聞きたいという状況だったようでした。

私が仕事のほうが大変だと考えているのは〝どこまでやる必要があるのか?周りにどこまでやることを期待されているのか?〝というものの捉え方から来ています。

一つ例え話を致しますが、仮にここにビジネスマンAさん、Bさんが居たとします。


Aさんはミスを繰り返し、顧客からの評価が低く、故に営業成績が悪い。
本人は頑張っているつもりだが、愛想が悪く、社内での評判が悪い。
会社から期待をされる存在ではなく、年がら年中上司に叱られている。
家事育児で言えば、掃除をしない。もしくは掃除をしたがゴミがあちらこちらに散らばっている。
家族皆の栄養バランスや体調を考えることなく、全て適当で料理の味も悪い。
子供は挫折し引きこもりになりました。その後、就職もできず無職の大人を製造した。

一方、Bさんは顧客から多大な信頼を得ることができ、更に同僚からも信頼されている。
営業成績も良好で会社のエースとして周囲から大きな期待をかけられて、大きなプレッシャーを背負って仕事をしている。
家事育児で言えば、埃一つないように掃除をして、家族皆の栄養バランスや体調を考えた美味しい料理を提供し、子供を一流大学へ入学させて一部上場の大企業へ入社させた。

とても極端なものになってしまいましたが、AさんもBさんもスタート時の条件、能力、使った時間やお金はほぼ同じです。それなのに、なぜここまでの差が生まれるのでしょうか?
AさんもBさんも頑張って生きていますから、本来比べること自体おかしなことですが、それはやはり”自分自身や周りの方たちからどこまでやることを求められたのか”によって大きい差になります。

人間はいつだって”自分の背負っている荷物が一番重い”と思い込む傾向があります。余力があったとしても、毎日余力を残したままにしていれば、やがてその状態が限界だと思い込むものです。 どこまで自分を追い込めたのか?毎日の積み重ねが大きな差になっただけです。

私が仕事で顧客から揺るぎない信頼を得るときは常に日本にいるビジネスマンの中で”上位5%に該当する凄腕なビジネスマン”を演じなくてはならないので、消耗する神経や体力はとてつもないものですが、一転、家で家事をするときは私自身と家族が不快にならないレベルでできればいいだけなのです。少なくとも日本で上位5%の家事育児なんて目指す必要はありません。

私は家内に対して埃一つ、髪の毛一本落ちていない完璧な掃除を求めていませんし、もしも家が散らかっていれば片付けを手伝います。養っているのだとしても、家族に”完璧な家事や育児”を求めるということはありません。
食事は味付けが濃すぎたり食中毒にかかるようなものでなければ、栄養バランスなんて気にしません。
育児だって常に一番であり続ける人間に育てる必要はないと考えております。

子供とはいえ、身体も心も別な一個人に”いつも勝者でいなくてはならないよ”なんて押し付けてはいけないと考えておりますし、負けること諦めること、泥をたべることを止める気持ちもありません。

繰り返しになりますが、”どこまで求められているのか?”
“どこまでやらないと自分や周りが納得してくれないのか?”

これで毎日求められるノルマが決まり、物事の大変さは変わってくるのですから『家事・育児と仕事どっちが大変なのか?』というご質問に対しては最終的にそれを決めるのは自分次第ということです。

積み重ねの大切さについて少し趣旨は異なりますが、他のページで記述しております。

⇒【ビジネスで成功を収めるために

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