私が新人時代から中堅時代は、目の前の仕事に集中して周りが見えなくなってしまっていたので、毎月のようにペンを無くしていました。
大きな契約を獲ったときは、その都度一喜し【自分へのご褒美だ】とか【お金を持っている方を相手にするならば良いものを身につけなければ…】と自分なりの浅はかな理由を付けて１万円を超えるようなものを買ったり、プレゼントで１本数万円もするものをいただいたりしていましたが、正直に言うと全て失くしてしまいました。
そして、年収１０００万円を超えた辺りから、使用するペンは１本８００円～２０００円程度のものに落ち着きました。社会人が持つペンとしては高額とは言えないため、失くしても大ショックを受けるわけではなく安っぽくも見えないので重宝しております。
そして、今や常に余裕を持って仕事に取り組むことができるようになったためか、ペンを失くすようなことは無くなりました。
ですから、高額のペンを使っても良いのではないかという考えもありましたが、収入を上げるために『ペンなんて何を使っても同じだ』という事に気が付きました。
凄く極端な話とはなりますが、例えば商談の場で営業マンが高額なペンを使ったとします。『あの営業マンはとても良いペンを使っているから、契約しよう』とはなりません。
逆に、『あの営業マンは安いペンを使っているからこの話は断ろう』とはなりません。
寧ろ、その程度の事で契約を取り止めると仰るならば、お客さまは真に契約を必要としていなかったということを意味します。
その後、なんとか契約を締結したところで良いお客さまになることはないでしょう。
たしかに１００円のペンと１０００円のペンは見た目も使い心地も違います。
１０００円のペンと１００００円のペンはこれまた驚くほど全く違います。装飾や重厚感など、高額なものは益々桁が違います。
ですが、営業マンが仕事で使うのに適しているのはせいぜい１０００円～５０００円のペンであって、何万円も何十万円もするペンではありません。
営業マンの仕事はあくまでも商品やサービスを売ることであり、自己満足な身なりや拘りで固めてお客さまと向き合うことではありません。
