できる営業マンはお客さまから信頼され、できない営業マンはお客さまを信じる。という格言があります。
…とは言え私たち営業マンだって所詮は人間です。
頼ってこられたり、品行方正な態度の良いお客さまを前にすれば、一生懸命に対応するようになるに決まっています。
また、付き合いが長くなったり、気が合って食事や趣味の時間を共にしたり、相手の涙を見たりすれば情が生まれても何ら不思議ではないかと存じます。
『この人は特別だ。この人を相手にするときは何時にも増して全力で仕事をしよう』と考えるものです。
お客さまとそういった関係を築けるのであれば、それ自体は悪いことではありません。
しかし現実は無情であり、非情です。人間なんて程度は違えど、醜く、猿やチンパンジーと同じで自分の幸せを取るために周りを犠牲にする生き物です。
そんな生き物を相手にしているのですから、ある日を境に『付き合いを他所に変える』なんて話が出ることは珍しいことではありません。
私の恩師は『絶対に客を信じるな』と言いました。
しかし、それでも私はお客さまの涙を見たり、泣きごとを聞くと、どうしても情が移ってしまうのです。
そして私がお客さまを窮地から救いだして、元の生活に戻る手伝いをしたにも関わらず、”喉元過ぎて熱さを忘れた時”私を裏切ることを何度も経験してきました。
正直な話、滅茶苦茶恨みました。どうにかしてやろうかと本気で考えたこともあります。
世話になった恩を忘れ、義理を果たすことなく私に屈辱を与え、私が費やした時間や労力を考える度に許せない気持ちになります。
しかし、私たち営業マンが相手にしているのは人間という、一皮むけばどうしようもなく醜い生き物なんです。
だから、仕事であってもプライベートであっても”裏切られるのは仕方のないこと”であり、場合によってはどうやっても避けることのできないイベントと言えます。一度はやると断言したことを平気でキャンセルしたり、今後もずっと◯◯さんにお願いしたいと言われたとしても、そんな言葉は信じてはなりません。
私が営業マンとして日常を過ごしているとき、お客さまから裏切られた時ほど悔しく、惨めで恨めしい気持ちになることはありません。
それでも人間自体を嫌いになることはありませんし、相変わらず頼られたら誰でもすぐに信用してしまうのはいい加減に辞めたいところです。私には一生無理そうですが…
客に裏切られて辛い…そんな時は毎年のように裏切られて絶望している営業マンもいる。そのうち立ち直るぞ…とお考えいただけたら幸いです。
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